「お家でたのしむ」ハワイアンプランツ Vol.8

文章・写真:Pantere IWASAKI
今回のハワイアンプランツは案外とハワイのイメージと結び付かない?シダ植物です。
日本でシダ植物と言うとジメジメ湿った薄暗い所に生えている、どちらかと言えば爽やかではない…と言うちょっとネガティブなイメージありませんか?
観葉植物として”トキワシノブ”が人気ですが苔玉に植えられているなど、やはりジメジメのイメージを私自身もかつては持っていました。
しかしハワイアンプランツについて学ぶ中でその印象が180℃変わりました。
ハワイにおいてシダは神聖な植物でフラの衣装に取り入れたり、レイに使ったり、また多くの歌の中で歌われたりとハワイアンカルチャーの表舞台で活躍している植物なのです。
今回はそんなハワイアンファーンの中から日本にも自生し、購入しやすいシダを3種類紹介していきます。
palapalai パラパライ

学名:Microlepia strigosa Presl
和名:イシカグマ
ハワイではフラの女神Lakaラカの化身(kinolau)とも言われ、フラの祭壇に捧げられる神聖な植物です。
柔らかい葉のパラパライはフラダンサーの手首や足首に付けるレイのKūpeʻeクプエにもよく利用されていますし爽やかな香りもハワイアンに愛されている、フラダンサーにはkīと同じぐらい欠かせない植物です。

パラパライは亜熱帯から熱帯が主な自生地ですが、日本にも自生しており関東では南房総や伊豆半島から西、伊豆諸島。西日本では三重県以西に多く、九州沖縄にも自生しています。
耐寒性は強いとは言えませんが、冬は氷点下5℃まで下がる我が家の庭では冬に地上部を枯らしても翌春に芽吹いてくれます。

園芸店などでの販売はそれほどありませんが、ネットオークションなどでは少数販売が確認出来ます。
kupukupu クプクプ

学名:Nephrolepis cordifolia
和名:タマシダ
クプクプはハワイ語においては基本的に日本にも自生している”タマシダ”の事を指しますが、”セイヨウタマシダ”や他の葉柄が1枚のシダもクプクプと呼び、”タマシダ”でも地域によってはクプクプではない名前で呼んでいるそうで、少しややこしい植物名にもなっています。
パラパライと同じくフラダンサーの手首や足首などの装飾にも使われますが、ハワイでは街中や植物園などの植栽の下草として多く見られます。
ヤシの木やkīなどの主役ではありませんがハワイらしい景観を支えている名脇役と言えるでしょう。

日本ではパラパライ同様、冬場に霜に当たると地上部が枯れてしまいますが、地下の球形の塊茎が生きていれば翌年にまた芽吹いてくれます。
ご自宅でもお庭のアプローチやベランダの足元などに配置するとハワイっぽさが演出出来ると思います。
また園芸店などではハンギング鉢に仕立ている物もあり、室内用観葉植物としても非常に優秀なシダです。

園芸店では”セイヨウタマシダ”の方が多く売られていますが、”タマシダ”の矮性種、コンパクトな『ネフロレピシス・ダッフィー』は販売数も多いと思います。
コンパクトなので室内での利用により向いています。
クプクプは日向でも育ちますが、日陰気味の方が濃い緑色を保てます。

ʻiwaʻiwa イヴァイヴァ

学名:Adiantum capillus-veneris
和名:ホウライシダ、アジアンタム
イヴァイヴァはあまりハワイでも知名度の高い植物とは言えないのですが、古くはhalaハラの葉で編む伝統工芸品のLauhalaラウハラに黒い茎をアクセントとして用いられていたそうです。
野生下では現在かなり生息数を減らしているようで、世界的には希少な植物ではないもののハワイでの野生環境下では残念ながら希少種となっているようです。
園芸的にも植栽として使われる事もほとんどなく街中でも郊外でもなかなか見る機会が無いイヴァイヴァですが、実は幾つかのハワイアンソングで歌われる植物でもあります。
爽やかな見た目からアジアンタムは日本でも人気の観葉植物ですが、ハワイでもその爽やかさや風に揺れる可愛らしい姿は人々の琴線に触れたたようで、幾つもの歌に歌われたのでしょう。
ウェルドン・ケカウオハが歌う事で有名な「Ka Pua Maka Onaona」では風にそよぐイヴァイヴァの姿を愛する人の優しい仕草に喩えていると言われています。

またケアリー・レイシェルの歌でお馴染みの「koali」の中にも歌われています。
歌詞を直訳してしまうと『イヴァイヴァの葉で出来た家』となってしまいます…
ここはきちんとハワイ語を学ばないと解釈が難しいようですが、文字通りの家ではなくイヴァイヴァの葉で作られた隠れ家のような空間とか、森の中の住処的なニュアンスになるかと思います。

植物学的にはハワイのイヴァイヴァと日本にも自生するアジアンタムは同種とされていますが、園芸店で売られている多くの品種は中南米原産のAdiantum raddianumとされています。
しかしながらその違いは専門家でないとなかなか分からないような物ですので、ご家庭で雰囲気を楽しむ。と言う観点からは園芸店の多くに売られているアジアンタムでよろしいかと思います。
イヴァイヴァ、アジアンタムは日本では外向けと言うよりは完全室内観葉植物として楽しむ方が向いていると思いますので、雨の休日はお部屋でコナコーヒーやライオンコーヒーを飲みながらイヴァイヴァが歌詞に登場するハワイアンソングを聴きながらアジアンタムを愛でてみるのも良いのではないでしょうか♪
以上が今回ご紹介したハワイアンファーンですが、ハワイではまだハワイアンカルチャーに結びついたシダがいくつもあります。
また機会があればご紹介させていただきたいと思います。
尚、当Lau Kīプロジェクトでもパラパライはごく僅かですが小鉢でのご用意があります。
ご希望の方は各SNSからご連絡くださいませ。
Lau Kīプロジェクト

『ハワイ好きなら1家に1鉢』をスローガンにkī(ティーリーフ)を始めkalo(鑑賞用タロイモ)などのハワイアンプランツを自分で育ててハワイ好きの皆さまにお届けする活動をしております。
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