「お家で楽しむ」ハワイアンプランツ Vol.7

ハワイと言えば、青く透き通る空と海、白い砂浜…。実際、ワイキキビーチでは、そんな素敵な風景が私たちを待っていてくれています。

もう一つ、ハワイの大きなイメージと言えばヤシの木!ですよね。
しかしこれまで『お家で楽しむ』ハワイアンプランツの連載ではヤシの木を取り上げて来ませんでした。
いや、取り上げられなかったのです。
ハワイには多種多様なヤシが植えられていますが、ハワイ固有種・在来種、またはカヌープランツという観点から“ハワイアンプランツ”として紹介できるヤシは2種類に限られていて、日本で手軽に楽しむのはなかなか難しいのです。
まず1つ目がハワイ固有種であるプリチャーディア属ヤシ。
ハワイ名はlouluです。

ロウルはかつて、ハワイの島中に生えていたそうですが、環境の変化により数を減らして現在では約19種のハワイ固有のプリチャーディア属のヤシの多くが絶滅の危機に瀕しています。
その中でもPritchardia hillebrandiiは栽培しやすいようでほぼ唯一流通している品種ですが、それでも希少なため手に入れる機会が少ないのと、いわゆる“ハワイ”を連想させてくれるようなタイプのヤシではないのが少し残念な所です。
逆にそこを逆手にとって、見た目が似ていて日本の関東地方でも地植えできるビロウヤシを我が家では楽しんでいます。



まさにこれですよね〜
ハワイのビーチ、街中に沢山植えられていてココナッツが出来るココヤシは、ハワイ語では niu(ニウ)と呼ばれます。以後、本文ではニウと記載します。
しかしこれが日本で育てるのが非常に難しいのです。
冬場でも15℃以上の気温(室温)が必要となるため、戸外で育てられるのは沖縄本島でもぎりぎりで、室内でも夜間に15℃を切らないような温度管理が必要なのと、成長に伴い高さが出てくるので一般家庭ではなかなか育てることが出来ません。
(映画フラガールでプール内にストーブ置きまくったあのシーンを思い出します)
因みに近年日本で大流行りのヤシに“ココスヤシ”と呼ばれるヤシがありますが、これは名前が似ているだけで、ハワイのニウとは全く違うヤシです。こちらはかなり寒さに強いので、日本の各地に植えられているヤシです。

とてもカッコ良いのですが、広い庭がないと植えるのはなかなか大変ですから室内ではとても育てられません。
以上のことから、これまで「お家で楽しむ」ハワイアンプランツとして“ヤシ”をご紹介することが出来ませんでした。
しかし、夏本番のこの季節、やはりヤシについて触れない訳にもいかないので、今回は番外編として室内でもハワイ気分を味わえるヤシをいくつかご紹介したいと思います。
アレカヤシ
学名:Dypsis lutescens

リゾート施設などでは必ずと言って良いほど置かれているアレカヤシです。
葉の形がニウと同じ羽状複葉タイプのヤシなので、ハワイアンな雰囲気もたっぷりです。
販売店でも最初からある程度の大きさで売られているので、買ってすぐに、お部屋をハワイらしい雰囲気にしてくれます♪
また元々外の強い日差しの下で育つヤシなのでお庭やベランダで楽しむ事も出来ます。

ただ、アレカヤシも写真のように背が高くなるヤシなので、上手に育てれば育てるほど背丈も大きくなります。
また寒さには弱いので、沖縄以外であれば冬は室内に取り込みましょう。
そこだけ気を付ければ流通量も多いので手軽に購入して楽しめるヤシです。
次は同じようなタイプでも背が高くならないヤシをご紹介します。
メキシコケンチャヤシ
学名:Chamaedorea cataractarum

こちらも羽状複葉タイプのヤシで、まるでニウの幹が伸びていないような樹形に見えますが、まさにこのヤシの特徴として幹が伸びないということがあります。
葉っぱは長くなりますが、幹が伸びて天井に付いてしまうような事はありません。
またアレカヤシよりも子株を増やして横に広がるタイプのヤシになります。
8号鉢サイズで1.5mほどの背丈と言った所です。
原産地はメキシコ南部の渓流沿いや湿った熱帯林で、お水が大好きで、むしろ土を乾かすメリットがないほどの植物です。
そして直射日光を嫌うヤシでもあるので、室内で育てるにはピッタリのヤシになります。
室内が一気にハワイアンな雰囲気になります♪
そしてこのメキシコケンチャヤシの仲間で、日本である意味一番メジャーなヤシを続けてご紹介します。
テーブルヤシ
学名:Chamaedorea elegans
園芸店は勿論、ホームセンターから100円均一、雑貨屋さんなど至る所で販売されている、日本でおそらく一番普及している小さなヤシ、テーブルヤシですが、学名はエレガンスととても素敵な本名が付いています。
先程のメキシコケンチャヤシと同属のヤシでこの2つのヤシは強い直射日光には弱いので室内で育てるのにピッタリなヤシです。
葉っぱはやはりニウと同じような羽状複葉なので爽やかで、メキシコケンチャヤシよりは幹がすらっと伸びるので本当にミニチュアのニウみたいな存在になります。
また育て方や個体差によって雰囲気も変わるので、複数個購入して色々な楽しみ方をしても良いかと思います。

こちらは葉が大きくなって格好良くなってきています。

逆にこちらは100円ショップで買ってきた小さな苗のまま、ハワイアン雑貨の丸いカップ状の鉢に入れてまるでココナッツから生えて来たかのような雰囲気で楽しんでいます。

因みにカップ状で下に穴が空いていないので、ハイドロカルチャーにしています。
さきほどのメキシコケンチャヤシ同様、テーブルヤシもお水は大好きなのでハイドロカルチャーでも問題ありません。
ただ、定期的に水を換えられるようにしないと水が腐る可能性もあるので、そこはご注意ください。
どこでも売っている小さなヤシですが、だからこそインテリアにはよく馴染むヤシなので、置き場所や仕立て方を工夫すれば思いっきりハワイアンなヤシとして楽しめると思うお勧めのヤシです。

最後に、人気が高い一方で置き場所や冬越しに注意が必要なヤシをご紹介します。
フェニックス・ロベレニー
学名:Phoenix roebelenii

まるでハワイのようですが、千葉県南房総市です(苦笑)

フェニックス・ロベレニー(以下ロベレニーと記載)は幹の細さや葉の雰囲気がニウにとても似ているので、近年ではあちこちに植えられているヤシです。
鉢物でも1つあれば南国感、ハワイの雰囲気が作れるヤシです。

我が家でも去年は玄関前に置いて北側の玄関を明るく南国の雰囲気にしてもらっていました。
しかし寒さには格別強い訳ではないので、地植えや鉢植えのままでの戸外越冬は基本的に東京23区内の霜のおりない地域以外は避けた方が無難です。
23区内でも寒風が直接当たると、かなり葉が傷むので風除けがあれば尚安心です。
因みにこのフェニックス・ロベレニーも自生地は渓流地のような所なのでお水は大好きです。
最近なぜかサボテンやアガベなどと一緒にドライガーデンに使われていることが多いですが、性質は全く違うので水管理にはご注意ください。
また室内では育てられないのか?
そう思うかもしれませんが、ロベレニーは元々日当たりの良い所の植物なので、日照不足になると葉が垂れてしまうことがあり、さらに成長が続くと天井に付いてしまって大変なことになります。
ヤシの木はkī(ティーリーフ)のようにどこから切っても芽が出るタイプの植物ではなく、先端を切って小さく仕立て直すことができませんので、そこもご注意ください。

冬に取り込んだロベレニー、もう今年は取り込めないかも…
以上、色々なヤシの木を簡単にご紹介して来ましたが、やはり場所を取らず丈夫でハワイ気分を出してくれるのは、テーブルヤシが断トツだと思います。
ぜひご自宅に一番合うヤシを見つけてくださいね。
Lau Kīプロジェクト

『ハワイ好きなら1家に1鉢』をスローガンにkī(ティーリーフ)を始めkalo(鑑賞用タロイモ)などのハワイアンプランツを自分で育ててハワイ好きの皆さまにお届けする活動をしております。
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