優しく響く歌声で、聴く人を温かく包む Kapananiloa Naomiさんのハワイアンソング

ハワイアンシンガー、フラダンサー、モデルと多彩な活躍をみせるKapananiloa Naomi(カプアナニロア ナオミ)さん。
2025年10月25日に待望の2ndアルバム「Dreamin’」をリリース。AIを活用したオリジナル曲をはじめ、ハワイアンを代表する名曲の数々をアレンジ。懐かしさと新しさが織りなす1枚となっています。
アルバムに込めた想い、ハワイアンとの出会や活動などのお話をお伺いしました。
――まずは、ハワイアンシンガーになったきっかけを教えてください。
Kapananiloa Naomi(以下Naomi):主人がウクレレを欲しいというので買ったんですが、全然弾かないんですよね。もったいないので、じゃあ私が弾くわと、市民講座のウクレレサークルに通い始めたのがハワイアンミュージックとの出会いです。
だんだんウクレレが弾けるようになったら、サークルメンバーのバンドと一緒に、演奏会やフラダンスの演奏などをしていました。
ハワイアン界の重鎮、ジョー松下氏との出会いからハワイアンシンガーへ
――通われたサークルの講師がハワイアン界の大御所でもあるジョージ松下さん(※1)と知り合いだったそうですね。
Naomi:そうなんです、サークルの先生が紹介したいと、突飛にジョージ松下先生の自宅まで連れて行かれたんです(笑)。
何が理由かはわかりませんが、先生に気に入られ、その日から弟子入りとして、師事することになり、1週間に1回、20年間通いました。
歌を学ぶと同時に、歌の表現を広げるため、ハワイ語を把握する必要があり、徹底的に学びました。
今は先生のご様子も伺いに、年一回ほどご挨拶に伺っています。
Kapananiloa Naomiという名前も先生から頂きました。
――Kapananiloaは、“とても美しいお花”という意味だそうですね。先生にとっては、Naomiさんは、唯一無二の花だったのですね。
Naomi:そうでしたらうれしいですね。でも、ウクレレも歌もなかなか上達しなくて…。
私は幼い頃アイドルに憧れ、アイドルになりたいという夢があったので(笑)、歌うお仕事を実現してくれた先生には感謝しています。
フラダンスを通じて、皆それぞれ輝いてほしい

――Naomiさんは、シンガーでもあり、ダンサーでもあるんですよね。
Naomi:これもジョージ松下先生からの教えですが、ハワイアンを歌うのであれば、ハワイ文化の深い理解や自身の歌がどのように踊られるかを理解しなければいけないと勧められ、フラダンスを習い始めました。同時にレイの編み方やキルトの作り方も学びましたね。
――フラダンス教室の主宰もされていますね。
Naomi:以前は、数多くの生徒さんを抱えていましたが、現在は少人数の生徒さんに教えています。
熟年の方にいつまでも踊って輝ける場所でありたいと考えています。また、特別支援学校や入居型老人ホームの方々に、フラダンスを教えています。皆さん、一生懸命覚えた踊りを、着飾って人前で披露することが楽しいようで、生き生きと踊っている姿を見るとやりがいがあり、うれしくなりますね。
いつの時代でも受け継がれるハワイアンミュージックに

――今の時代、古典的なハワイアンソングからアレンジされたミュージックが主流になってきていますね。
Naomi:今、日本のJ-POPなどをハワイのミュージシャンがアレンジしたハワイアンミュージックが逆輸入されていますね。
フラダンスでもトラディッショナル・ハワイアンミュージックはあまり使われていないかと思います。
私は、もともとトラディッショナル・ハワイアンミュージックからスタートしましたので、大切に歌い続けていきたい思いもありますが、フラダンスの曲にしても時代と共にアレンジが変化してきています。
大切なのは、その音楽や歌詞、意味が受け継がれることだと思っています。
――今回リリースされた2ndアルバム「Dreamin’」のご紹介頂けますか

Naomi:今回のアルバムは色々とチャレンジしました。AIを活用したオリジナル曲やハワイアンを代表する名曲をジャズ、ボサノバ、ロック調、そして、シンセサイザーやメロトロン(※2)を取り入れ、さまざまなアレンジが施されています。
一曲一曲大切に作り上げたアルバムですが、おもちゃ箱をひっくり返したようなアルバムで、それぞれの楽しみ方で聴いて頂けたら嬉しいですね。
聴く人の心に寄り添うような歌を歌っていきたい
――今後の予定をお伺いできますか
Naomi:全曲オリジナルのアルバムを作りたいと思っています。曲の半分くらいは、自身で作詞を手掛けたいと考えています。4年以内で完成を目指していきたいですね。
私は、“オトダマ(音霊)”という言葉を意識しています。
言葉で説明するのは難しいのですが、“コトダマ”という言葉がありますよね。私の出す音で、心を表現し、聴く人の嬉しい時、悲しい時、心に寄り添えるような歌を歌っていけるよう目指しています。
音楽以外の場でも新たな活動を広げる
――プラスサイズビューティーコンテストにもエントリーされていますね
Naomi:1stアルバムを完成した後に、やり切った感があり、少し音楽の世界から離れたいと思った時期がありました。
そんな時、第1回目の「Today’s Woman Plus Size Beauty Contest」の参加へ声をかけていただきました。
子供の時から体が大きく、“大きい”ということにコンプレックスを感じていましたが、それを自信にしたいという気持ちから参加を決めました。
なんと幸運なことか、見事グランプリをいただきました。また、出場者が、浜崎あゆみや松任谷由美、レディーガガなど多くの芸能人を撮影し、世界を舞台に活躍する写真家のレスリー・キーに撮影をしてもらった写真により賞を決める「フォトジェニック賞」と光栄なる2冠を受賞し、大きな自信につながりました。

ハワイアンは人生そのもの
――最後にNaomiさんにとってのハワイアンの魅力をお伝えください
Naomi:今では、ハワイアンは人生そのものとなりました。
アイドルやソウル、ロックなどさまざまな音楽を聴いてきましたが、ハワイアンは一番違和感なく、体に入ってきた感じでした。
私の育った環境は、まだ畑もあり、土も多く、自然が多く残っていました。そんな環境もハワイアンスピリットとの共感があったのかもしれませんね。
ハワイ語の語感、ALOHAが意味する、お互いへの配慮や愛情、相手を尊敬し、共に生きていく、という精神など、私自身も常に意識していることです。
これからもハワイアンの心、心のつながりを大切に歌っていきたいと思います。
◆2ndアルバム「Dreamin’」は、下記より配信を行っています。◆
ほか世界中のプラットフォームより配信中
●Kapananiloa Naomiハワイアンライブ
毎月第4水曜日18:00〜21:00、渋谷バッキーで開催しています。ぜひ、足を運んでみてください。
(※1)ジョージ松下プロフィール
1934年東京都出身。3歳から童謡音楽を始め、70年間ハワイアンを歌い続ける。幼い頃よりハワイアンに親しみ、15歳よりハワイアンのプロシンガーとしてスタート。ボス宮崎とコニーアイランダースでリードボーカルをつとめた後、1959年に独立し、自分のバンドを結成。ジョージ松下とアイランドキングとして20年間活動。その後は、ソロシンガーとして活動。2013年から、ジョージ松下とコニーアイランダースを結成し活動。また後輩の育成も行う。1995年、ハワイ州知事よりアロハ親善大使の称号を授与。本場ハワイのミュージシャン達との共演も盛んに行う。日本・ハワイで、レコードや数々のCDを発売。2003年3月に55周年記念盤「ハワイアン・パラダイス」(2枚組)を発表。(引用:ジョー松下オフィシャルホームページ参照)
(※2)メロトロン
磁気テープに録音された音源を再生するアナログ方式の鍵盤楽器。1960年代にイギリスで製造された、世界初のサンプラー楽器と呼ばれる楽器。プログレッシブロックを中心に、ビートルズやキング・クリムゾンなどの多くの名盤でその独特な温かく浮遊感のあるサウンドを使用。現代では、オリジナルのサウンドを中心に再現したデジタル版のメロトロンも製造されている。
(取材:2025年11月)
