優しさと癒やしハワイアンミュージックの魅力 -佐藤眞砂美さん-

みなさんはハワイアンミュージックを聞いたことはありますか。ゆったりとしたリズムとメロディーを耳にしたことはあっても、実際にライブやイベントに足を運んだ経験はないという方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、ハワイアンミュージックの歌手・奏者、そして六本木「アロハステーション」のオーナーとして長らくハワイアンに関わって来られた佐藤眞砂美さんから、ハワイアンミュージックの魅力を伺いました。
海外の音楽を求めて出会ったハワイアンミュージック
ハワイアン、ポップス、ジャズなどを主体としたショービジネスの世界で活躍してきた佐藤さんに、ハワイアンと出会ったきっかけを伺ったところ、
「邦楽以外の音楽に触れたかったんです。当時は少し突っ張っていたから。そうして自分に合う音楽を探し求めていたとき、ハワイアンミュージックと出会いました。ハワイアンの魅力は一言でいうと、癒やし。心にたーんと響くんです」
そう言って、35年愛用しているウクレレを見せてくださいました。使い込まれたウクレレとともに各地のイベントやライブハウスで演奏を続けている佐藤さん。会場ごとにお客さんの好みや雰囲気が異なるため、場所にあわせて曲目を変えるそうです。

「音楽だけでなく、フラダンスも魅力的です。手の動きがそのまま物語になっているんです。だからハワイアンミュージックは耳が聞こえない人は目で、目が見えない人は耳で楽しむことができます。明るくて優しいんですよ、ハワイアンって。ハワイで暮らす大らかな人たちと同じ」
ハワイ語は現在、日常ではほぼ使われていないそうです。その代わりハワイミュージックの中で伝統的な歴史と文化が混ざり、神秘的で優しい音色となっていまも息づいています。
新たな出会いが生まれる場所「アロハステーション」
2021年7月に惜しまれつつも閉店した「六本木アロハステーション」。ハワイアンライブハウスの聖地として親しまれてきました。
「出会いって大事なんです。私も恩師にたくさん助けられてきましたから。私も若いミュージシャンの出会いと活躍の場をつくりたい。そんな願いを込めて「六本木アロハステーション」を開きました」

ハワイの駅を表す「アロハステーション」は、出発と終着の地という意味を込めて名付けられたそうです。お店の思い出を尋ねると、
「名前の通り、多くの人があの場所で乗り降りしました。挫折した人、活躍の場を広げた人、鬼籍に入られた人。先輩や同志、戦友を大勢見送ってきたのです。それぞれの時代ごとに思い出が詰まった場所ですね」
佐藤さんは現在、同じ「アロハステーション」という名前で、ハワイアンフードのキッチンカーを経営されています。
「私は日本が好きなので離れるつもりはありませんが、同時にハワイの音楽、歴史、そして食文化が好きなんです。だから何度もハワイへ通ってハワイアン料理をおぼえ、日本で提供するようになりました」
音楽と同じように食事も地域ごとに好みが異なるとのことで、毎回アレンジを加えながら全国各地を回られているそうです。
次の世代に伝えていくハワイアンの歴史と文化
2000 年にハワイアンミュージックアワード ワールドボーカリスト賞を受賞。ハワイのトップスティールプレイヤー、ヘンリーアレン氏のプロデュースにてハワイよりファーストアルバムを発売した経歴のある佐藤さん。
「ハワイでレコードを出すことが夢だったので、これまでの活動の中でも特に印象に残っています。これからの夢は、ハワイアンミュージックを知らない人に、その魅力を伝えていくこと。「へえ」という相槌は関心への入口です。その入口をつくるお手伝いがしたい」

音楽は時代とともに流れていく、変わっていくもの。馴染んだ演奏に固執することなく、いまの時代にあったリズムで演奏することで、佐藤さんは若い世代の人たちにもハワイアンの魅力を伝えていきたいといいます。
「ハワイの歴史や文化を知ってもらう舞台も上演してみたいですね。台本を用意して、語り部と音楽、それにフラダンス。ハワイアンに触れてこなかった人も一緒に楽しめる作品をつくること。それが私のライフワークです」
誰でも気軽に楽しめるハワイアン
日本でも長きに渡り親しまれてきたハワイアンミュージック。ハワイアンに興味を持ってこれから始める方へのアドバイスを伺ったところ、
「そんなに構えなくても大丈夫ですよ。ハワイアンは誰でも、ウクレレ一本から始められるんですから。ハワイアンの曲でなく、日本の曲でも良いんです。ハッピーバースデーから始める方もいます。どうか難しく考えないで」
と、ハワイアンと同じような優しさの詰まったコメントをいただきました。まずはハワイアンの曲やダンスに触れて、演奏してみたいと思ったら馴染のある曲から始めてみる。想像していたよりずっとハワイアンが身近なものであることがよくわかりました。
佐藤眞砂美さん、ありがとうございました!
いかがでしたでしょうか。
今後もハワイアンの魅力を発信していきますので、お楽しみに。
(取材:2024年4月)
